再掲。投資詐欺に合わないために。基本的考え方。
再掲。投資詐欺に合わないために。基本的考え方。
現在、私のところに寄せられる海外投資のトラブルはだいたい大きく分けて2つある。
1 海外不動産をめぐるトラブル
・完成はしたけれど、売却できる見込みが全くない。
・プレビルドで分割代金を払ってきた、完成後の残額の支払いができない
(完成直前に売り払って、利益を手にするつもりだったが、目算外れる)
・想定した家賃で貸せない。
・想定家賃どころかかなり割り引いてテナントが入らない。
・分割代金をデベロッパー直接送金ではなく、仲介会社に払っていたので、本当に支払われているか不明
これは厳密にいえば、詐欺とは言えない。
広く言えば投資の失敗に当たる。
つまり基本的には投資家の自己責任の範疇である。
「いかにその国の経済が発展するか」「この投資がすばらしいものか」説明を受けてもそれを判断して、決断するのは一人一人の投資家の責任に帰せられる。
もちろん、該当不動産が存在しなかったり、名義が投資家のものになっていなかったり、送金したお金が着服されていたら、詐欺にはなるだろう。
2 事業案件、投資案件
今から1年ほど前にメールで問い合わせがあった。
フィリピンの○○財閥の関係者がなくなって、その○○という権利(または株)を日本人の投資家に譲渡するとかいう案件であった。確か1口 400万円くらい
○○財閥というのは実際に存在するフィリピンの財閥。
私はこれを聞いた瞬間
「やめてください。なぜ見も知らないあなたにそんなにおいしい案件が来るのですか」とアドバイスした。
問い合わせをいただいた方からは感謝のメールが来ていた。
それから1年が経過して、この問い合わせを受けた方と面談をする機会があった。
(ここからは失敗事例として一般公開をすることの了解をいただいている内容です)
実はこの方は私のアドバイスにも関わらず、1口400万円を出資(投資)してしまったそうだ。
彼の考えは「仲介している方は日本のFPを持っているしっかりした方で、信用がおける」と判断したためだそうだ。
結局、投資(出資)した会社の社員がお金を持ち逃げしたということで、事業はとん挫。
責任者が100万円だけ返済し、残りをほかの事業で稼いで返済するために鋭意努力中とのこと。
相談者はその事業責任者の言葉を信じて「頑張ってください」と応援を継続しているそうだ。
最初の1年前の相談のときに、私は次の言葉を加えるのを忘れていた。
「目の前の人間(紹介者や営業マン)が信頼できるかどうかは、海外の投資については関係ないと思ってください」
私のこの事業体の内容をつぶさに調査したわけではない。
素人目線でいえば、これらの話はすべて最初から用意されていた仕組み(いわば詐欺)だと思う。
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