マカティの歩道橋での出来事
マカティの歩道橋での出来事
先日 知人のところに向かうときにマカティで歩道橋を渡ることがあった。
人間2人が並んであるのが精いっぱいの幅の歩道橋。
上りはエスカレーターがあるが、下りは歩きのみ。
エスカレーターに乗って気が付く。
目の前に60代後半と思われるおばあちゃんとそれを助ける中年の女性。
フィリピンでは60代でも十分に老人のことが多い。
その老人は中年女性の手助けがなければ歩行はかなりむずかしい感じ。
さて下りは歩きのみ。1歩1歩 よたよたしながら降りていく。
「まあしょうがないか」と思ってふと先を見ると学生のカップルらしい若者が逆に階段をのぼってくる。
中段まで登ったところで、よたよた降りてくる老人たちの様子に気が付く。
通路の幅は2人の通行が精いっぱい。
この若いカップルが1列なっていても、立ち止まっても、老人たちの歩行にはちょっと障害になる。
若い2人は何も相談する様子もなく、もう1回下まで降りて行って、別の方向の上り階段までむかっていった。
その動きはごく普通の感じ。「なんだよ」みたいな雰囲気は全くなかった。
フィリピン人への評価は高くはないだろう。
・(フィリピン人の男は)怠け者
・大卒でも簡単な計算も間違える
・目の前のことがすべて。先のことを考えられない。
・20歳の妊娠が6‐7割。その大半の場合男が逃げる。
などなど。それ自体は間違っていないと思う。
しかし、一方で弱い人への温かさは、国民の中に自然にしみ込んでいることを感じる。
若い女の子が祖母、祖父のことを話すときも、「介護が大変だ」「負担が重い」という感じはほとんどなく、「元気で長く生きてほしい」「祖母が○〇を喜んでくれた」と素朴に思っている。
私がこの国にいる一つの理由だ。
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