効率的な社会投資 ユナイテッド航空の争議
効率的な社会投資 ユナイテッド航空の争議
本日のブログ内容
1 成田空港第1ターミナルで見たもの
2 それに対するいろいろな考え方
3 私のしたこと
1 成田空港第1ターミナルで見たもの
先日 成田空港第1ターミナルを利用した時に、ちょっと奇妙な集団からチラシを受け取った。
チラシの内容は元コンチネンタル航空の従業員がユナイテッド航空への統合の際に解雇された日本人が、それを撤回することを訴える組合のチラシだった。
10人ちょっとの集団。
少し話を聞いたら、この集団のうち4人がまだユナイテッド航空で勤務を続けている。
残りが解雇されたそうだ。
経営統合の際に、当初は「雇用は確保する」と約束しながら、その後撤回したようだ。
2 それに対するいろいろな考え方
さてみなさんは、これをどう思うだろうか
主な考え方を想像してみた。
考え方1
解雇されるなんて、気の毒の部分はあるけれど、会社から必要とされなかった、それほどの能力がなかったのだから仕方ない。一種の負け組だ。
考え方2
会社だけにしがみ付いた生き方がどうなのかな?
不動産投資とか、複数の収入源を確保しておくべきだった。
考え方3
解雇撤回なんて、ほとんど無理なのだから、悔しいかもしれないけれど、さっさと見切りをつけて、新しい仕事を探した方がいい。
無駄なエネルギーだ。無駄な努力だ。
考え方4
自分には関係ない、別世界の話。興味も関心もない。
通行の邪魔にならなければ、勝手にやって。
日本で裁判になったときに解雇が認められるのは判例上、
「会社が存続できないほどの経営危機に陥り」「配置転換や給与削減、早期退職などギリギリの努力を行い」「さらに解雇対象が公平に選ばれたか」などなど厳しい要件が求められる
でも実際は会社が「お前を解雇する」と通知した瞬間にそれを止める方法はない。
違法性が強くても、長くて苦しい裁判を経て、その違法性が認められるだけ。
多くの日本人はあきらめてしまうだろう。
3 私のしたこと
実はチラシをもらった後に、いったんチェックインをしてからこの場所に戻り1000円カンパしてきた。
びっくりするくらいの反応だった。
「ありがとうございます」「名刺ありませんか」次々と声をかけられた。
私は「匿名でお願いします」といってその場を離れた。
たぶん、孤独感が強い活動なんだろうと思う。
空港利用者の99%が何の関心も、もたないだろう。
また一般の国民の支持も多くはないだろう。
安部政権の中で相対的に(他の野党に比べて)現政権の支持率は高い。
ただ平均的には日本人の平均収入はこの10年強で2割程度減少している。
もう終身雇用を信じているのは公務労働者を除いてほとんどいないのではないだろうか。
雇用は不安定化していく流れはもう止められない。
会社に属しているわけではない私にとって日本がどういう方向に向かおうと関係ない。
むしろ上位数パーセントの日本人がもっともっと豊かになって、私のお客様になってくれる方が私にとっては得になる。
一方で、日本人として生まれた中で「普通の労働者が少しでも解雇されにくい生活」「雇用が少しでも安定する方向に向かう活動」には陰ながら賛意を持っている。
ユナイテッド航空で解雇された日本人従業員が解雇を撤回される可能性は非常に低い。
一番良いケースでも、いくばくかの解決金をもらって終結するのが精いっぱいだろう。
一切組合活動をせず、ほかの仕事をした方がおそらく金銭的には得になる程度の金額だろう。
でもでもでも。
こういう活動はほんの一歩でも二歩でも、今の流れを変える、変えないまでも早まる流れをほんの少しでも遅くすることに役立つのではないだろうか。
ほんの1000円の寄付。ほんの少しでも役立てばうれしい。
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