セルビア人が理解できない日本人の超長労働時間
セルビア人が理解できない日本人の超長労働時間
みなさんは、セルビアという国をしっているだろうか。
旧ユーゴスラビア連邦の中心だった国。
ベオグラートという首都の名前くらいは聞いたことがあるかもしれない。
独立宣言をしてから10年ほどの新しい国。
公用語はセルビア語。ロシア語に近く、ロシア人と意思疎通は比較的簡単。
人口は700万人ほどの小さな国。
私がなぜこの国のことをよく知っているのかというとDMM英会話の先生がたくさんいるため。
1時間300円程度の報酬でも失業率の高い、この国では自宅でできることもあり、かなり人気の仕事。
経済水準でいえば、だいたいフィリピンのマカティ地域と同じか少し上くらいかと思う。
大学を出た優秀な人たちはドイツをはじめヨーロッパの主要国で就職することを夢見る。
Eu加盟国ではないが、労働ビザはかなり取得しやすい。
この国の先生たちが、どうしても理解できないのが日本人の超長時間労働。
1日10時間、12時間は当たり前。サービス残業も普通。
セルビア人にはどうしても理解できない。
「どうして労働者は組合を作ってデモをしないのか」
「失業率の高いセルビアでも仕事がある人たちは夏休みの2-3週間長期の休みをとって
どこかに行くのは当たり前。1日12時間なんて信じられない」
彼女たちは日本人生徒たちに質問する。
そうすると帰って来る答え
「それが日本の文化です」
そして彼女たちはさらに理解ができなくなる。
公務労働者も含めて、今の日本で2週間休みを取ってヨーロッパ旅行をしましたなどという人がいるだろうか。
まずいない。
「日本の文化です」と回答した日本人もそれが、心の底から納得した回答なのだろうか?
もし、リスクなく(つまり給料の減額や職を失うリスクがない)
日本政府が「一律2週間連続休暇を労働者に与えるように。違反した会社は、罰金だけでではなく刑事罰を処する」とでも決めれば、
それを断って「いえ長く働くのが日本の文化ですから、私は働きます」という人がいるのだろうか?
一部の経営者を除いて、だれもそんな選択はしない。
一律2週間連続休暇なんて、ヨーロッパならセルビアのような貧しい国でもごく普通のこと。
日本人は、「日本の文化だ」と刷り込まれ、納得させられ、自分の存在を否定しないようにしているのではないだろうか。
平たく言えば、普通に働く人が、経済水準よりはるかに低い、待遇しか与えられていない。
多くのひとはそれに気が付かない。
毎日が日曜日のような私が外部からモノをいう資格があるかどうかという問題はあるが。