フィリピン小話 フィリピンの大学
フィリピン小話 フィリピンの大学
先日、ある女性との会話。
「今日、大学のテストが終わったの。やっと終わった。大変だった。たぶん合格したと思う」とのこと。
彼女は、「ホテル&観光」というコースを専攻。
内容を聞いてみると「南アメリカのこと」とのこと。
さて、例えば「ブラジルの観光名所とフィリピン人向けのマーケティングの注意点」
みたいなテスト問題でも出されたのかなと思って、さらに質問。
よく聞くと
「南アメリカの国の首都の名前が問題だった」だと。
大学2年生の試験問題が、南米の国の首都名?!?!?!
さらに日本語のテストもあったそうだ。
やはり試験問題を聞いたところ
「わたし」とか「こんにちは」をひらがなで書かせる問題だったそうだ。
フィリピンの教育レベルは低いとは聞いていたが、ここまでとは思わなかった。
彼女たちはその世界しか知らないので、それが当たり前なのだろう。
若い労働者が多く、雇用の機会がそれに比べて少ないフィリピンではホワイトカラーにつくには最低限 大学卒業の資格が必要。
それでも膨大なスタンドバイ(待機者)が存在する。
彼女の通っている「大学」がどの程度のレベルか、私は知らない。
もし、日本だったら、ある程度のビジネススキルがあれば、必ずしも大学には行かなくてもいいかもしれない。
また大学にいる4年間にいろいろなことを経験しておくのも悪くない。
私自身、大学で勉強したことはごくわずかだったと思う。
よほど社会人になった後の方が本を読んだり、ノートをとったり、自分で研究したことの方が多い。
フィリピンでは、とにかく、最低限 大学を出なければ、最初の一歩にさえ立てない。
その一歩が、この程度試験内容ならば、その力にはあまり大きな期待はできないのかもしれない。