50代にてリタイア&海外移住 デフレ投資家 吉村のブログ

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「週休7日が幸せ?」 ワタミ渡辺氏の発言に物事の本質が良く表れている。

 

 

 

 

 

 

「週休7日が幸せ?」 ワタミ渡辺氏の発言に物事の本質が良く表れている。

 

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問題の発言は13日の参議院予算委員会 中央公聴会での発言。

 

家族の会 中原のり子代表への質問の中で飛び出した。

 

この発言の前半では渡辺氏は「私の10年前に愛する社員をなくしている経営者。過労死のない社会を何としても実現したい」と発言したうえで、「国会の議論を聞いていますと、羽田r買うことが悪いことであるような議論に聞こえてきます。お話を聞いていると週休7日が人間にとって幸せなのかと聞こえてきます」

 

と発言した。

 

家族の会の代表はのちに、直接抗議し、渡辺氏は謝罪をした。

 

過労死をめぐる国会の議論を私は全部読んだわけではないのだが、渡辺氏にとっては「過労死を批判する議論が週休7日制を求める議論」のように聞こえてきたのだろう。

 

この点では実に本音をはっきり言ってくれて分かりやすい。

 

東京地方裁判所で2014年7月3日、ワタミ過労死裁判の第4回の様子にワタミ側の本音が良く表れている。

 

以下引用

http://news.nicovideo.jp/watch/nw1138501

 

ワタミ側は、原告(遺族)側が訴えていた安全配慮義務違反を全面否定し、争う姿勢を見せている。

 

ワタミ創業者の渡邉美樹氏は3月の第2回裁判で遺族に初めて謝罪し、「道義的責任」を認めたものの、法的責任については「見解相違」があり司法の判断に任せるとしていた。今回はその「見解相違」に関して、ワタミ側が原告の主張を否定した形だ。

 

研修や勉強会は「参加を強制していたものではない」

 

今回焦点となったのは、2008年6月に入社2か月で過労自殺した森美菜さん(当時ワタミ社員)について、ワタミ側の「安全配慮義務違反」があったかどうかという点だ。

 

今回は原告側の主張について、主に3点の口頭弁論が行われた。

 

1.研修や講習会などが労働時間に該当すること

2.長時間労働が常態化していたこと

3.業務内容の負担が大きかったこと

 

美菜さんは休日のたびに、ボランティア研修(5月12日)や調理講習会(5月22日)、早朝研修会(5月28日、6月11日)や懇親会など多くの行事に参加していた。研修や勉強会には「課題やレポート」の作成が求められていた。

 

原告側はこれを「労働時間」であり、過重労働を示す材料のひとつだと主張している。しかしワタミ側は、この研修等は「任意参加だった」と反論した。

 

「従業員のために参加を推奨していたものであるが、参加を強制していたものではない。参加しないことに対して不利益が課せられることはなく、勤務評定に影響することもなかった」(「被告ら準備書面3」より)

さらに、課題やレポートに関しても、参加が任意なのだから「業務に該当しない」ものであり、「労働時間に当たらないことは明らか」と否定している。

 

長時間労働に関しても、ワタミ側は原告の主張を否定している。美菜さんは勤務開始時間(16時)より早い時刻に出勤していたが、これは「自主的」であり、店長の指示に基づくものではないという。

 

「大変な業務」というのは「原告の想像にすぎない」

さらに美菜さんは、午前3時半の終業から朝5時まで「始発待機時間」として店舗内にとどまっていた。これを原告側は「労働時間にあたる」と主張しているが、ワタミ側は「指揮監督下にはなかった」ことを理由に、労働時間に該当することを否定している。

 

ワタミフードサービスは、店舗従業員に対し、始発待機時間における所在や行動につき、何かを命じたり、制限したりしたことは一切なく、管理もしていなかった」(同)

だが、美菜さんが入居を指定された社宅は、店舗から徒歩で帰宅できる場所ではなかった。原告側はこの社宅からの通勤を「ワタミ人材開発本部から命じられた」と主張しているが、ここもワタミ側の主張は違う。

 

「配属地域やどのような住居から通勤するのかを希望することができ、一旦入居した社宅から引越をすることも可能であったのであり、実質的に強制されたものであったとはいえない」(同)

さらに業務内容についても、フォロー体制などを挙げ、「1人で大変な業務(刺場)を受け持たされていたなどというのは原告らの想像にすぎず事実ではない」と否定している。

 

つまりワタミ側の主張は、すべてにおいて「安全配慮義務違反は存在しない」というものであり、原告側の主張を真っ向から否定している形になっている。

 

原告主張「書面を読みながら腹立たしくて…」

さらに、その違反が存在しない以上、渡邉美樹氏(ワタミ代表取締役社長=当時)、栗原聡氏(ワタミフードサービス代表取締役=当時)、小林典史氏(ワタミ人材開発本部人事部統括本部長=当時)も「何らかの責任を負うことはない」と、個人の責任についても全面否定だ。

 

裁判の後、遺族側は報告集会を開き、父母が哀しみの会見を行った。

 

「(ワタミの)準備書面を読みながら腹立たしくて…。亡くなった後、あの子の行動を見ると、休日も必ずボランティア、研修会、勉強会と全部入っていた。それを相手はまったく反省せず、勝手に参加したと言ってくる。これではまた同じことが繰り返されると思うので、これからもきちんと闘っていきたい」(母・祐子さん)

 

「殊勝な態度を表では見せながら、裏では全面否定し、すべてを隠してしまうというのがワタミの実態」(父・豪さん)

原告側の玉木一成弁護士も同じ集会で、こう憤りを顕わにした。

 

ワタミ側は社宅について美菜さんの希望で、嫌なら引っ越せば良かったという言い方をしている。しかし美菜さんは4月に入社して6月12日に、たった2か月で亡くなっている」

「こんなに長時間労働をして土日も働いていてどう引っ越せというのか。こういう主張をしているというのがワタミ側の態度であり、本質が表れている。森さんの訴えを、誠実に受け止めていないとしか言いようがない」

 

ワタミグループは2008年4月から2013年2月まで、労働基準監督官から24件の是正勧告と17件の指導票を受けている。これについて原告側は「被告(ワタミ側)らの責任の存否を判断するうえで、必要不可欠の文書」として裁判での提出を求めているが、ワタミ側は提出を拒否している。

 

この文書について裁判所は、今回の裁判で「出せるものがあるなら出しなさい」とワタミ側に促した。次回裁判(9月22日)では、この提出の有無が焦点のひとつになる。

 

以上 引用。

 

最終的には、ワタミおよび渡辺氏は過失をみとめている。

 

さんざんブラック企業と批判されて、ある程度労働条件も以前よりはよくなっているだろう。

 

本音は「しぶしぶ」といったところか。

 

あくまで会社の経営は、人件費の面で言えば、

 

「できるだけ安く、

できるだけ従順に、

できるだけ労働能力高く 働いてほしい」

 

というのが根柢に貫かれている。

 

 

これは社長個人の資質や会社の風潮や歴史に関係なく、根底にはまるで自然法則のように貫かれている。

 

私たちが社会で生活をするうえで、特に若い人たちには、そのことをきちんと認識したうえで働くことをお勧めする。

 

もちろん、世の中すべてが、ブラック企業ではない。

2週間の連絡休暇は日本では夢物がたりでも、

社員をそれなり大切にしてくる会社、社長、

滅私奉公すればその分、報いてくれる会社は、数は減りつつも存在はしている。

 

それは、たまたまなのではない。

たまたま社長さんがいい人だったわけではない(そういう面も一部分はあるが)

 

大昔の労働運動の名残、

その当時、スタンダードだった基準

(その会社の社員たちが直接勝ち取ったものではなくても、その当時の当たり前と言われる水準)

 

そんなものがいまだ残っているのだ。

 

その名残も一歩一歩、削り取られていく。

ほっておけばブラック企業の要素と傾向は多くの広がり、しみこんでいく。

 

当たり前だが、この渡辺氏のことを個人的には知らない。

おそらく一人の人間としては誠実な立派な方なのだろう。

 

それと会社の経営者としての彼の発言は同列に存在する。

 

ちかいうち書きたいのだが、最近は「やりがい搾取」「働き甲斐搾取」という現象が生じてきている。

 

時給や社会保障、休暇を改善するのではなく、一般の労働者に会社の経営者のように」会社の売り上げが増える」ことや「業績が伸びること」を共に喜ぼう、それに向かって全力で頑張ろうと呼びかける経営が増えてきている。

 

そして少なくない普通の労働者がその思考に洗脳されていく。

 

あくまで会社の経営は、人件費の面で言えば、

「できるだけ安く、

できるだけ従順に、

できるだけ労働能力高く 働いてほしい」

 

それをしっかり押さえておけば、少なくとも、頭のなか全部を洗脳されることはない。

 

一歩、離れて覚めた目で、「自分(と家族)の幸せはなにか」「その中で、この会社で働くことはなにか」と考える力を残しておいてくれる。

 

 

 

 

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