書評 「つくし世代 新しい若者の価値観を読む」藤本耕平
書評 「つくし世代 新しい若者の価値観を読む」藤本耕平
昨日「日本で一番安く スマートフォン(通話機能付き)を使う方法」というブログを書きました。
http:// http://blog.livedoor.jp/m1210yoshiharue/archives/25418137.html
マイネオの仕組みが現代の若者の気質をうまくビジネスに生かしていると書きました。
「それってどういうこと?」という質問が来ましたので、書評も併せて書きます。
私は個人的に日本の若者と交流はない。
私のお客様で一番若い方でも30代半ば。
「つくし世代 新しい若者の価値観を読む」の著者 藤本耕平氏は自身も若者に近い30代。
若者と一種のイベント組織を構成し、その運営や聞き取りを通して現代の若者の生の特徴をとらえている。
現代若者が置かれている客観的条件(労働条件、非正規雇用、長時間労働、奨学金問題、低賃金など)には、一切、目を向けていない。
現代の若者の好み、感性、喜ぶこと、思わぬエネルギーを発揮すること、そしてそれをビジネスチャンスに生かしている実例などが紹介されている。
これはこれで、貴重な良書だと思う。
以下 箇条書きでこの本で学んだ若者の特徴
ボランティアへの関心が高い
「ありがとうの一言、他人から感謝されることがうれしい」
仲間との一体感、感謝 即レス願望
努力が自分のためになるとは限らない。ほどほどにがんばってほどほどに生活ができればよいという価値観
コミュニケーション能力が極端に高いか低いか。両極化
現代はテレビやタレントを使ってもそれが若者に影響を与えることが難しく、それで流行やトレンドを作ることができない。
今の若者は5-6個のコミュニティーに所属している。
一度彼らの心をとらえれば、若者たち自身が情報シェアの担い手になって爆発的に広めてくれる。(膨大な広告宣伝費を打つより効果的)
「ナニこれ?!」「面白い!」と思ってもらえる新しさが必要
サプライズはつながり感を高められる最高のネタ
恋愛よりも義理よりも「つながり感」
以上 印象のあった個所。
そんな本を読んだあとのマイネオは現代の若者の趣向を的確にとらえつつある。
フリータンクには、ミニブログのようなコミュニティサイトがある。
フリータンクからパケットの譲渡を受けた人は、簡単なコメントを出すことができる。
ある程度の「お得情報」も共有できるようになっている。
さて、こういう最新トレンドをとらえた企業がこれからどうなっていくか、
じっくり見ていきたいと思う。
株式が上場していれば買うのですが(笑)