50代にてリタイア&海外移住 デフレ投資家 吉村のブログ

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ナニワ金融道 資本主義を別の角度から学ぶ良書。

ナニワ金融道 資本主義を別の角度から学ぶ良書。

 

私たちは、自分たちの意思、選択と関係なく資本主義社会の中に生きている。

 

その中で労働し、お金を稼ぎ、お金を儲け、生活している。

 

目の前にある「当たり前」に見えることが、実は「資本主義社会ゆえの当たり前」でしかないことがある。

 

一見、社会正義のためとか、多くの人のための発言、行動が実は自分の利益を極大化するための行動にしか過ぎないことがよくある。

 

私は目的がどうあれ、「社会正義のために発言する、行動する」こと自体は結構なことだし、非難されることではないと思う。

 

ただその行動が本質的に意図することをよく理解したうえで、自分や大切な家族のための行動や生活スタイルを定めなければならない。

 

1つ典型的な例をあげます。

人材派遣会社のトップやそれを推進する政治勢力は「期間雇用というのは、働く人の選択肢を増やし、企業の収益を増やし、結果としてみんながハッピーになる仕組みだ」と誇張するだろう。

 

それを多くの人は「うさん臭く」は感じても、正面切って理論的に、理解している人は多くない。心のどこかに「そういう考えもある」という気持ちは残る。

 

私だったら、非常に特殊で希少性のある技術、能力がある人を除いて「期間雇用というのは健康な若い労働者を都合よく利用して、いつでも合法的に切り捨ているための仕組み。選択は自由だけど、この歴然たる現実に基づいて、決めてね」と大事な人にはアドバイスするだろう。1分の迷いもなく。

 

私は何も資本主義社会自体を否定したり、「社会主義をめざしましょう」といっているのではない。

 

資本主義社会の中で、その他大勢と同じように「カモ」にされず、本質的なものを見抜いて人生や投資の戦略を立てるためには、資本主義社会の表面に表れることを上っ面だけ論評、批判するだけはなく、根本から考えていく視点が必要だということだ。

 

私が強く学んだことを一言で言えば、

資本主義社会には本質的には

「資本家と労働者(生産手段を持たない層)、およびその他の層(農民など)」しか存在しない。

資本主義の本質的な性格としては儲けを生むためには、なんでもする。

それを労働者を中心とした社会的な圧力でコントロールすることはできるけれど、本質的な性格は変わらないということだ。

 

私が若いときに、具体的にそれを学んだのが、まずは漫画「ナニワ金融道」である。

 

これは映画、ドラマになったものとはかなり内容、趣旨が違う。

 

人はお金にまつわるときに、どんなに汚く、欺瞞的に、あるいは功利的に動くのか。

あるいはお金があることでどれほど、有利な立場になるのが、様々な角度からリアリティを持って描かれている。

 

それを単に「金融ってこんな怖いんだ」「こんなにひどい奴らがいるんだ」「金がない人ってこんなに悲惨なんだ」とあげつらうのではなく、私たちが望むと望まないにかかわらずしっかりと組み込まれた制度、仕組み、文化、考え方の枠組みの中で、もがく人々という視点で描いている。

 

恐らく、資本主義(批判)という大きな枠組みで、漫画を描いた、ただ一人の日本人だと思う。

 

私には子供はいないけれど、大学に入学したぐらいで、もうすぐ日本の現実社会で生きていこうという子供がいたら、ぜひ読ませたい漫画だ。

 

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