海外不動産と海外投資案件
海外不動産と海外投資案件
最近気が付いたことを書かせていただきます。
私のところに持ち込まれる海外不動産の相談、あるいはすでに投資している人の経験談を総合すると日本人が困る海外不動産投資では次のことが言える。
その1
海外不動産で実際に物件が完成しないケースは非常に少ない。
その2
ごくまれに 日本の仲介会社あてに分割代金を送金しておいて、それが現地のデベロッパーに送金されていなことがある(これは詐取、詐欺といえる)
では海外不動産は詐欺案件が少ないからといって、安心していいのかというと問題は全然別である。
時々、海外投資「案件」には非常に慎重に考える方が、「海外不動産」に対しては、
実物があるということで途端にガードが下がる方がみえる。
投資として海外不動産を買うならば、次の点を注意しなければならない。
その1
換金性はどれくらいあるのか。
いくら業者が「価値がある」といっても、現金に換えられなければ「投資としては」意味はない。
日本の不動産の売買は手間暇かかっても、ルールがかなり明確になっているし、コストも時間も事前にわかる。
海外不動産はその国のルールもやり方もあるし、時に担当者によっていうことが違うこともしばしばある。
その2
購入価格は適正か、安く買っているか。
高く買っていれば、売れない。塩漬けになってしまう。
基本的に日系業者が「これはいいですよ」と言っているものの大半は、高値掴み、塩漬け案件になるケースが多いと思っていい。
それどころか、その3にあるような維持コストが、かかってマイナスが年々積みあがってしまう。
その3
維持コストはどれくらいかかるのか
例えばフィリピンでは1平方メートル当たり100ペソ~150ペソの管理料がかかる。
その他に共用部分の固定資産税が持ち分に応じて請求が来る場合もある。
総じていえば、30㎡くらいの小さなスタジオタイプでも3000ペソ~4500ペソくらいの維持コストがかかる。これが90㎡であれば、2万円~3万円にもなる。
1回だけならばともかく、毎月毎月、何のリターンもない中で支払っていくのは次第に苦痛になってくる。
アメリカのニューヨークなどの大都市や中国の大都市、香港、マカオ、バンコクやマニラのごく一部の物件などは世界の富裕層が購入している。
彼らは投資として値上がり、資産性を期待しているだけではなく、別の意味でも海外不動産を利用している。
その1
現金や有価証券ではない別の資産として。
その2
お金のいわばマネーロンダリングの手段として
売主、デベロッパーの了承さえとれれば、売買代金がどこから、だれの名義からきたとしても取引に影響はない。
例えば個人のお金で買って、契約や登記をオフショア法人の名義でするなど容易なことだ。ここでほぼ合法的なマネーロンダリングが成立してしまう
こういうことが意味あるのは1億円の物件を買ってもそれが総資産の数パーセントにすぎない富豪たちだけである。
多くの人には関係のないは世界である。