長期積立投資の闇
長期積立投資の闇
久しぶりに 香港の積立投資の話題を書きたいと思います。
この5-6年で海外投資の1つとして香港などで海外の積立投資(保険商品)が流行っていた。
保険会社名でいえば、スタンダードライフ、 フレンズなどが有名であった。
500米ドル程度~毎月積み立てて15年~25年後の満期にまとめて受け取る。
最初に大きな投資金額を必要とせず、見せられる運用利回りは日本の年金保険などよりははるかによく、海外投資を始める登竜門ともいえた。
口座の中は2つ分かれる。
初期口座
原則2年は満期まで引き出しができず、積立金額が変更できない。
また年間手数料も6%程度と高く、6%以上の運用益がでてもプラスマイナス ゼロになってしまう。
一般的には毎月の積立金額が大きいほど、ボーナスが最初に付与される。
払ってもいないのに、口座の中にボーナス分の金額が入金される(ことになる)
25年契約の場合、6か月~8か月分のボーナスが付与されることもあったときく。
例えば最初の1か月は1000ドルの入金に対して7000ドル入金があったことになる。
貯蓄口座
2年目以降の積立については金額変更もできるし、緊急があれば引き出しもできる。
このような夢のような商品に見えるが、実はここには大きな闇がある。
長期積立投資を勧められた皆さん。
今まで「初期口座はボーナスも大きいのでできるだけ大きめの金額を無理してもやったほうがいい。貯蓄口座になったら減額してもいいし、ゼロにしてもいい」と言われたことはないだろうか?
これは実はエージェントが自分の利益だけを考えたものだ。
エージェントの報酬は積立金額の何カ月分と決まっている。
25年 500米ドルの契約を取れたら、その報酬は4か月~5か月にも及ぶ。
1本の契約だけで2000ドル~2500ドルの儲けになるのである。
エージェントの中には、初期口座だけを無理させて本人の可能額より多めに積立を勧めている。
これは完全に自分の財布の為だけの営業だ。
実は毎年6%以上の運用益を上げるのはかなりむずかしい。
ほとんどのケース25年間、初期口座の部分は目減りして、最終的には実際の投入金額を大幅に下回ることが多い。
下手にボーナスに目がくらんで多額の積立を2年間頑張っても潤うのはエージェントばかりということだ。
私の友人の中にはあくまでお客様のこと第1に考えている方も見える。
大事なのは最後まできちんと継続できるかということ。
本人が1000ドルできますといっても、その内容を精査して常に少なめに余裕のある範囲での積み立てを勧めているそうだ。
その行為は彼の利益には相反する。
しかし私はこの話を聞いたときに、この人と長いお付き合いをさせてほしいと強く思った。