フィリピン不動産を本当に買いたいと思っている方へ その1
フィリピン不動産を本当に買いたいと思っている方へ その1
現在、私は海外不動産を購入することを会員の方が海外不動産の購入について相談をされてきた場合は大抵はお勧めしていない
このブログでも何度も書いたように2000年~2010年くらいまでの間に
上海、北京、香港、シンガポールなどに標準的な値段で不動産を購入された方は
ほとんど誰一人の例外なく、成功されたと思われる。
もしこの間に購入して失敗したという人がいるならば、それはめちゃくちゃ高値を掴まされたか、よほど人気のない物件を買ったかのどちらである。
これ以上ないくらい バカな投資をしたことになる。
こういう中華圏の不動産の急上昇をみて、2010年くらいから日本人に向けて
海外不動産を販売することが多くなった。
マニラでは現在2012年頃にプレビルド(分割)で販売を開始したフィリピンコンドミニアムの物件の引き渡しが始まっている。
当初は価格100で物件を契約して、引き渡し時までに分割で30%支払終了。残金70.
引き渡し時には1.5倍以上の市場価格になっているので2戸購入して
2件目を150で売り、70を2件目の残金に充てて、残り80で1件目の支払いに充てれば
市場価格150の物がたった分割代金60(30を2件分)だけで手に入るという触れ込みであった。
ところがこのスキームはまったく使えないことが判明している。
一番最初の価格がクオリティの割には高すぎて、完成したにも関わらずそれを買おうという人が誰一人いないのである。
残金70を払えない人は不履行が続けば半年で契約破棄(=支払った金額の全額没収)になってしまう。
一部の人は泣く泣くフィリピン銀行(日本支店)で住宅ローンを組んで支払っている。金利は6%以上。さらに全額支払ったとして、本当に売れるかどうは未知数である。
現在のフィリピンの経済発展、人口増大(これ自体は事実)を根拠にフィリピン不動産を紹介している業者も多い。むしろ最近多くなったような気がする。
私の考え、
その1
基本的にフィリピンの完成後の不動産マーケットは整備されておらず、
転売は簡単ではない。日本でいうヤフーオークションのようなサイトがいくつか
あるだけ。まだ町の不動産者に頼むという文化はない。
その2
現在は円安。2月9日現在1ドル115円程度と一時期に比べては若干円高に振れたが、為
替のことは全く予想できない。一般的には日本経済力の衰え、人口の減少、信用力の低下
によって円安を予想する人が多い。私も基本的にはこの考え方には賛成だが、何ともいえ
ない。
中長期的には金利の低い通貨は高くなるというのは5年~10年のスパンでは正しさが証明
されている。
買った物件が為替だけでも損する可能性もある。
その3
日本人に向かって、日本人が売る物件は基本的には現地人が見向きもしない物件ばかり。
常識で考えてほしい。
ある不動産が魅力ある(ロケーションやクオリティー、ブランドの割に値段が安い)なら
ば現地の人が買う。
わざわざ日本まで来てなぜ日本に売るのか。それは日本人にしか売れないからである。
日系会社のコスト分割高になっている場合がほとんどである。
その4
現在、海外不動産の値段は世界的な金余り状態で、その国の経済発展に比べて上昇が激しい。不動産(建設)投資がその国の経済を押し上げている部分も大きい。
すくなくともかつての上海、北京のように今買って、5年後には黙っていても2倍―3倍なんて時代はとっくに終わっていると思う。
次回はそうでありながら、もしフィリピン(マニラ)で不動産を買おうとするならば、どういう点に注意すればいいのかを書きたいと思う。