投資で失敗しないために その2
投資で失敗しないために その2
先日ある会員の方から相談があった。
「香港のある投資グループで私募債を集めていて、いったん2億円あつまったのだが、1口欠員がでたので500万円出資しないかと相談があった。どう思いますか?」
私は即時に「やめてください」とはっきり言い切った。なぜか?
本当にその「事業」に可能性があったとしよう。
1つの事業を起こすのにたった2億円のお金が、
なぜ銀行から融資を受けられないのか?
大口の投資家 数人から出資を受ければ簡単なことだ。
彼らを説得できないのか? 彼らとコネクションがないのか?
その程度のコネクションしかない人がなぜ事業を成功させられるのか?
私達の会員の方自身が、自分のやっているビジネスに近いところに出資をすることは時々きく。
「新しい技術」「需要が強いながら存在しないサービス」を開発した新興ビジネスに対して出資をされた方は数名いる。
その際も会員の方含めて出資者は数名だ。金額も数千万円を超えるのが当たり前。
億を超えることもある。
数百万円程度の「おいしい話」『投資案件』をなぜ、見ず知らずの人に持ってくるのか?
最近は手が込んできて
「日本の若い人たちを応援するため」
「広く多くの人に利益を享受してもらうため」なんて理屈をこねる案件もある。
投資の世界でそんなことを考えている人は誰もいない。
あくまで、出資者を引き付けるセールストークでしかない。
そういうセールストーク=詐欺 とは一概には言えないが、
不動産投資のように権利が保全されるものでもない案件に、リスクとリターンを比べてとてもとても見合うものではない
今回の案件は「香港のある投資グループ」の名前も聞かず、紹介者の名前も聞かず、
説明資料を一瞥もせずに「やめてください。5年たって飛んでしまう可能性は95%以上です」と強くアドバイスした。
500万円をさほど高利回りではなくても、地道に安定的に回していける方法はほかにある。